特殊検査・治療

<排便造影(デフェコグラフィー)検査>

排便造影検査は骨盤肛門機能検査で、排便困難や残便感などの症状の原因を調べ、直腸瘤・直腸脱・直腸重積・肛門括約筋不全など、排便機能障害に関する疾患に対して行い治療方針を決定する検査です。透視室にて疑似便(おからとバリウムを混ぜて便の硬さに調整した造影剤)を直腸内に入れ、ポータブル便器に排泄していただく検査です。まず、横たわった状態で、疑似便を入れ、便意を確認する簡易的直腸感覚検査を行います。そのままの状態で安静時・肛門収縮時を撮影し、起き上がった排便姿勢で、安静時・肛門収縮時・いきみ時を撮影していきます。
検査は個人差がありますが、5分~10分程度です。尚、検査室は外から見えないようになっており、レントゲンで確認しています。検査室を大きなトイレと考えていただければよいと思います。検査前の食事制限はありません。また疑似便は検査中にほとんど排泄されます。もし検査中の排泄が困難であった場合、坐薬などを用いて排便を促していただく可能性があります。

<大腸通過時間検査>

大腸の働きを調べる検査です。放射線不透過マーカー(SITZMARKS)を使用し、大腸の通過時間を測定します。検査方法は、1日目、3日目、5日目にそれぞれ違う1カプセルを内服し、6日目にレントゲン撮影をして、リングの停留位置を確認して行います。カプセル及びリングは体には無害で、吸収されずに体外に排出されます。

<直腸肛門内圧検査>

主に便失禁、肛門痛などの訴えのある患者さまで、直腸粘膜脱、肛門括約筋不全などの疾患に対して行う検査です。直腸肛門内圧検査は肛門の締まりの程度、直腸の機能を測定する検査で痛みを感じることはほとんどありません。肛門の締まっている部分(肛門管)は、約3㎝の肛門括約筋があり、肛門管最大静止圧・生理的肛門管長・最大随意収縮圧・直腸肛門反射・直腸感覚検査といった肛門機能を測定し、治療方針を決定していきます。

<バルーン排出訓練>

肛門付近の筋肉(骨盤底筋群)の緊張が強く、いきむほど肛門が締まってしまう状態=アニスムス(排便時奇異性収縮運動)の方を対象に行います。いきんだ時に肛門を弛緩させる感覚を習得する訓練で、肛門にコンドームを挿入し、その中に微温湯を便意が出現するまで注入します。便意が確認できたらポータブルトイレに座ります。正しい排便姿勢で、いきんでコンドームを出します。訓練回数、間隔は、その方々の症状などに合わせて行います。

<仙骨神経刺激療法(SNM)>

心臓ペースメーカのような小型の刺激装置をおしりに植込みます。
2週間ほどリードのみを入れ、試験刺激を行い治療効果が確認された方のみ、刺激装置植込み手術の適応になります。患者さまの状態や症状に合わせて、刺激方法や電気刺激出力の設定を患者さん自身が調整して治療していきます。